Diffusion filter with ND filter

昨今の動画ブーム、もしくは高解像センサーと最新レンズから生み出されるシャープな画への反動からか最近はDiffusionフィルターがもてはやされている。
筆者もポートレート撮影、風景撮影の一部では常用しているが、今回日中の超長時間露光においてのNDフィルターとの併用でその有用性を検証してみる。

撮影日2024/4/6 

撮影地:大阪 桜宮公園周辺

使用カメラ&レンズ:Nikon Z7, pc-e24mm

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Ex.1: TIFFEN 【Pro-Mist(1/2)】 + Formatt-Hitech 10stops

まずは日の出間もない時間帯の一枚。太陽は撮影位置の後方。
組み合わせたNDフィルターはFormatt-HitechのFirecrest Ultra 100mm Square。

尚ピントは桜ではなく橋に合わせている。また露出だけ微調整している。

当然なが②CPLフィルターとNDフィルターの組み合わせはシャープな印象。
「桜と橋」が互いを主張している感がある

③はさらにDiffusionフィルターをつけることで、全体のコントラストが弱まった。そのため桜の花弁部分と橋の白色が生み出す絶妙な滲みと相まって写真全体に一体感が生まれたようだ。


Ex.2: TIFFEN 【Gold Diffusion FX(1/2)】

こちらは暖色系のGold Diffusion1 FX(1/2)を使用。
FH社製では最近発売されたFirecrest Bloom Goldが近い効果ではないかと思う。

丁度朝日が画面右側から照らしていて、光の拡散効果がみてとれる。

尚、この写真はモノクロ版を作成しているのだが、Diffsionフルターの僅かな滲みが画面全体を水墨画のような雰囲気を僅かに与えていて、非常に興味深い作品に仕上がりそうだ。(※完成後追記)

EX3  TIFFEN 【Warm Pro-Mist(2)】

高濃度(2)を試す。こちらは暖色系のミストフィルター。太陽がちょうどフレームの真上になるようにした。好みは別れるところだが、ドリーミーな雰囲気が一見してわかる。ここまでのDiffuse効果は好みの分かれるところだ。


所感

高濃度NDフィルターを使った日中の超長時間露光撮影も珍しい技術ではなくなってきたと感じる昨今。今回は個人的に新しい表現を追求したく、Diffusionフィルターと日中の超長時間露光を組み合わせてみた。撮影を通して日中の超長時間露光の非現実的な描写+Diffusionフィルターの相性は悪くないと感じた。
まだ検証段階だが今後も撮影を重ねて、精度を高めていけばより面白い表現ができるのではないか、と手応えを感じる撮影だった。 




 

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